マンション管理の特異点

マンション管理に役立つ法律やルールをコペルマンがわかりやすく解説

マンションの管理委託費用見直しによる恩恵は莫大?!

f:id:coperuman:20160801205115p:plain

35年のマンションがぶつかる経済的な障害について述べられているこの下記のニュース記事は非常に興味深い。細かな背景についてはここでは割愛させて頂くとして、当ブログにおいては「管理会社に支払う管理委託費用」についてもう少し深めていく。

 

平均管理費用

全国平均で平方メートル当たり約210円程度が相場となっている。例えばアナタの専有部分の広さが、65平方メートルだった場合に平均単価である210円を掛ければ、全国平均ベースの管理費用が算出される。この場合は月額13,650円(= 65×210)となる。年間に換算すると163,800円(=12×13,650円)という数字が導かれる。

 

では、記事の内容を抜粋してもう少し具体的に考えていく。約130戸は、130戸として固定し、管理会社変更前までの年間1700万円を使って月額費用を計算する。

 

1700万円÷12ヶ月÷130戸= 10,897

 

10,897円が専有部分1戸あたりの(平均)月額管理委託費用ということになる。記事には管理会社を切り替えたことによって、年間1,000万円まで下がったとある。これを同じように計算して、1戸あたりの(平均)月額管理委託費用を求めると下記のようになる。

 

1000万円÷12ヶ月÷130戸= 6,410

 

1戸あたりの(平均)月額管理委託費用は6,410となり、驚愕の約41パーセントダウンとなる。41パーセントだ。完全に無視できないレベルだ。この記事にある約130戸のマンションは、1984年の竣工から莫大なロスをしていた可能性をここでは強調したい。もちろん、竣工時の管理費用が月額1万円の水準よりも低かった可能性もある。しかし、上記のように竣工から28年以上も経過してから約41パーセントもの管理費ダウンができたというコトは、当時から割高な管理費を払っていた可能性の方が大いに高いと言える。なぜならば、時間が経つにつれて管理費用は高くなるという定説がこの業界にはあるからだ。

 

では、この記事に登場する志あるスーパー主婦が理事長となった2012年(記事には4年前に理事長になったことがわかる内容が書かれている)から新築時とされている1984年まで溯った場合に、この28年間でどれほどのコスト削減ができたのかを計算してみる。

 

条件1:新築時1984年~1994年までの10年間の平均月額管理委託費を8,700/戸とする

条件2:1994年~2004年までの10年間の平均月額管理委託費を9,800/戸とする

条件3:2004年~2012年までの8年間の平均月額管理委託費を10,897/戸とする

 

8,700円×12ヶ月×130戸×10年= 13,572万円

9,800円×12ヶ月×130戸×10年= 15,288万円

10,897円×12ヶ月×130戸×8年= 13,599万円(1万円以下切捨て)

 

上記3つの和が28年間に支払った管理委託費用の想定合計金額となり、その金額は、42,459万円となる。億単位の金額が出てくることからも、管理委託費用がいかに馬鹿にならないかが理解できる。逆説的には、管理委託サービスは儲かるというコトとなる。

f:id:coperuman:20160801205059p:plain

では、記事に登場するあのスーパー主婦が28年前に非合理的に設定された管理費の存在に気付いており、新築時から相見積もりによって管理会社を選んでいた場合はどうなるだろうか。現実的には、新築初年度から管理会社の変更はなかなか難しい部分があるため、通常の管理会社との契約期間である1年を経過した後に管理会社を切り替えたと仮定したい。すなわち27年という期間を使う(= 28年 - 1年 )。

 

記事には年間の管理費用が1000万円まで下がったと記されていることから、純水にこの金額に27(年)という数字を掛ける。

 

年間1000万円 × 27年 = 27,000万円

 

先ほど導いた上記の42,459万円という数字は28年をベースとしているため、27年分に計算し直す必要がある。ズバリ、40,942万円だ(計算式は割愛)。もうお分かりだろう、27年間という月日の中であのマンションが一体どれくらいのお金をドブに捨てていたのか。

 

13,942万円 也  

 

f:id:coperuman:20160226222227p:plain

いろいろと想定条件を加えてはいるが、緩めに設定しているつもりだ。ポイントとなるのは、「どうしてこのような事態となったのか?」である。端的に言わせて頂くと無知がそうさせたのだ。記事に述べられている通り、マンションの管理業は「競争の原理」が働きにくい業界だからだ。所有者はこんなものかと思っている通りで現状にあまり疑問を持たない。一生に一度の買い物なら経験値がほぼゼロのため、そう言った状態に陥りやすいのだ。

 

そもそも、1戸あたりの全国平均金額が本当に競争の原理が働いた上で決まった金額かどうかさえも非常に疑わしい。まだまだバイアスが拭い切れていない金額だろう。さまざまな規模や形態が存在するマンション市場ではあれど、月額1万円以上もの管理委託費用が本当に必要なのだろうか。と、現状を疑わなければならない。取り上げさせて頂いた記事に関しては、1万円台から6,000円台へダウンしている。アナタの住んでいる終の住処もコストダウンできる余地があるはずだ。

 

お金は生活に直結する問題ゆえに、こういったケースがあるコトを知り、具体的な行動に落とし込むべきだ。それで毎月数千円ものお金が浮く可能性があるならやる価値は大いにある。節約できれば、それが20年、30年という月日の上で利益が積上がるのだから。

ALL 無料 マンション関連の悩み相談 - 株式会社ビットスキーム・ジャパン