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マンション管理の特異点

マンション管理に役立つ法律やルールをコペルマンがわかりやすく解説

知ってて損はないマンション管理会社の役割

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 マンションに住むモノにとって、管理会社との関わりは間接的または非間接的にあれど、実質的にはどのような立場に立って管理業を営んでいるか知っている人は少ないのではないだろうか。毎月管理委託料を払っているから何でも世話をやいてくれると思っているならそれは大きな誤解だ。

 

管理会社としての登録要件

 マンションという建物は公共性の高い資産である側面からしても、適切な管理がなされなくてはならない背景があり、それを管理するマンション管理業を営むモノは国土交通大臣お墨付きの登録を受けなくてはならない法的な義務がある。法的義務だ、大前提としてモグリはありえない。

 

 管理業務主任者とは、マンション管理業務のエキスパートだ。厳しい国家試験と2年以上の実務経験を最低限の資質確保の担保とし、専門知識と経験に基づいてアナタのマンションという資産管理のサポートを提供してくれる。このエキスパートももちろんモグリはありえない。管理主任者証を見せる義務があるので、気になる方は集会などで見せてもらうと良い。

 

 しかし、あくまでも「管理」ではなく、「管理のサポート」だと考えて欲しい。本質的な管理責任そのものは所有者であるアナタに帰属するからだ。管理会社には限られた範囲において管理業務を委託しているにすぎない。また、マンションの管理会社には、免責事項が認められており、最終責任を回避できるようにしている部分があるのだ。

 

3つの基幹事務

 管理事務には、基幹事務と呼ばれるモノがある。下記の3つの事務を基礎業務として、管理会社固有のオプションと共にサービスが提供されている。マンション共用部分の掃除もそのうちの一つだ。

 

  1. 管理組合の会計の収入及び支出の調定に関する事務
  2. 管理組合の出納に関する事務
  3. 専有部分を除くマンションの維持又は修繕の実施に関する企画又は実施の調整に関する事務

 

 これら3つの基幹事務の一括して再委託は法律により禁止されている。管理組合から委託を受けて、そのまま丸ごと下請けに投げてはいけないというコトだ。下請け、さらには孫請け体制になっているコトによって大きな社会問題となった杭打ちの不正問題のような致命的な責任の所在が不明になりにくいようにはされている。

 

 しかし、分散させた再委託に関しては特に言及がない点は注意が必要だ。下請け複数社に分散して3つの基幹事務全てを再委託するコトは論理的に可能だ。この点も気になる方は集会の時などを活用して担当の管理業務主任者に聞いてみると良いかもしれない。

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管理会社を批判する文書の配布

 とあるマンション管理会社について「当管理組合の民主的運営を求める緊急公開状」と題する文書がある区分所有者によって各戸に配布され、これに対してその管理会社が名誉毀損でその区分所有者らを訴えた事案が過去にある。これは、管理費等の公金が各組合員の意思を反映した方法により修繕工事の受注業者及び管理会社の選定が公平に行われるものを求めることに対して起因している。

 

 要は、一部の理事が外部エキスパートの専門知識や業界構造事情を駆使した悪意あるコントロールの下で独断的な判断がなされ、特定の業者に対する利益誘導行為と思われかねないような状況となっていたのだ。

 

 しかし、平成7年11月20日に出された東京地裁の判決により、その管理会社の訴えは棄却に。文書の配布行為は、管理会社への中傷行為が目的ではなく、公益性の高いマンションの保全や運営の健全性を目的としたものと解釈されたからだ。

 

まとめ

 マンションの管理会社といっても、法律上は実はそんなに縛りがない。必要以上に世話をやいてくれている管理業社の営業マンや管理業務主任者がいるなら、それは、継続的な委託契約を確保していくがための競争原理が働いている側面がある。管理会社といえど、利益を追求していかなければならない株式会社として世の中に存在しているからだ。

 

 ましてや多額のお金が動く大規模修繕の仲介ができるなら、管理業者にとっては願ってもない収益を得るチャンスとなる。善意にあやかることは悪いことではないが、依存することによってアナタの所有するマンションという財産を必要以上のそれも一方的な信頼のもとに第三者に託することになり、これはリスク以外の何物でもない。

 

 管理会社の立場や業務の内容を知ることで少しでもリスクコントロールに活かし、主体的に自らが所有する財産を保全していけることが理想のフォームだ。どの管理業者もエキスパートも自らが「悪意がある」などと自白することはない。所有者がそれを見抜く目を持ち、注意していくことが最も重要だ。

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